2012年11月 寺山心一翁 月の言葉 | 寺山心一翁のガン治しの方法は、ガンに愛を送ること、意識を高めること。

寺山心一翁 月の言葉

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2012年11月の言葉

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2012年も終りに向かう11月は、たくさんの大きな出来事が、毎日のように押し寄せてきました。


2012年11月の言葉

中でも一番のできごとは、発足50周年を迎えたフィンドホーンを訪問することができたことで、この旅が私に新たなる扉を開いてくれたことでしょうか。
私にとって、21回目のフィンドホーン訪問でした。


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今後の人生に大きな影響を与えたと感じています。心に深く残る旅になりました。


今年、発足50年目を迎えたフィンドホーンを私が初めて訪れたのは、24年前のことでした。その後、評議員(フィンドホーンではFellow)に任命され、以来関わりをもってきました。

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11月7日に成田を出発し、7日の夜遅くフィンドホーンに到着しましたので、翌8日はゆっくりと起きて、のんびりと過ごす予定でした。

ところがそうもいかず、朝9時に起きるや、旧知の音楽家バーバラ・スウェティーナさんとファビアン・バローシュさんに会い、その夜にバーバラさんとピアノとチェロの合奏をしました。これは、その後のプログラムのためのリハーサルでした。
バーバラ・スウェティーナさんは、ファビアン・バローシュさんとともに、過去8回来日してワークショップをしていますので、日本でもご存知の方は多いでしょう。


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9日はメイン・サンクチュアリーで行われた朝の瞑想に参加しました。定刻の10分以上前にサンクチュアリーに入りましたら、創立者の一人であるドロシー・マックレーンさんがすでに座って目を閉じているではないですか。間もなく93歳になるドロシーさんの元気な姿を確認して、ソーッとその前を通り過ぎようとした時です。
ドロシーさんが突然目をカーッと開いて、「シン!」と喜びの笑みをたたえて、叫ぶように言われたのです。私は大変驚きました。
その約30分後には、ドロシーさんのお住まいに招かれ、色々とお話ができました。


はじめにドロシーが「私は過去のことをかなり忘れてしまったのよ」と言いましたが、私は、実はほとんど忘れていないことに気が付いていました。話の中で「私は、ここでは女王蜂なの」といっていたことが、印象に残りました。ドロシーさんの記憶は確かで、日本に3回こられたときの細かな情景まで、しっかりと覚えておられたことに、私は驚きました。約1時間、二人でいろいろなことを話し、とても楽しい時間でした。

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今回のフィンドホーン訪問の大きな目的が、私には2つありました。
一つは評議員会への出席です。
11月17日が創立記念日となるフィンドホーンは、Findhorn 50th Birthday Weekという1週間にわたるお祝いの行事が執り行われましたが、それに先立って、10日と11日の2日間にわたりFindhorn Fellowship Reunion Gathering Weekend という評議員会が開催されました。
世界各地から43名の評議委員が集まって、フィンドホーンの将来に向けての議論や提案を行いました。


委員会は、まず、フォーカライザーのRoger Doudnaさんの案内で、フィンドホーンの中の新しいたくさんの建物、主にエコビレッジを約2時間かけて見学することから始まりました。

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昼食の後の委員会は、私が弾くカザルス「鳥の歌」のチェロによるアチューンメントでスタートしました。

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会議の中で、私は「初詣の 願いを 祈りへ」のプロジェクトについて説明したときです。Rogerさんから、今や日本からフィンドホーンを訪問する数は、地元の英国を除き、ドイツ、アメリカに次ぎ、日本が第3位になっているという発言があり、それはShinの努力が実ったのだとのいう説明に、皆から拍手で私は迎えられ、私は起立して、しばし皆の拍手に答えました。


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2日間の評議員会は、今後のFindhornのSustainabilityについて、最初にDirectorのAna Rhodesさんから現状の説明があり、次に様々な面から討議が行なわれ、最後には評議員会で提案された事項を4つに分け、4グループに分かれて提案を出しました。世界でそれぞれに活躍する人たちですが、昔の学生になったような気持ちで、この作業をとても楽しそうにしていました。私たちはこれからフィンドホーンが良くなるための提案をしまくりました。


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この日は日曜日でしたので、テーゼの会がユニバーサルホールで行われていました。
評議員会がほぼ終わるころ、許可をもらって早めに抜け出し、テーゼの会の終わり頃に参加しました。


200人ぐらいがホールいっぱいに座り、バーバラさんとイアンさんのリードで歌い、また、瞑想をするということが繰り返し続いていました。その静けさの中で、遅れて入った私をバーバラさんが紹介してくださり、皆のサイレントの拍手の中、席に座りました。
最後にバーバラさんのピアノ伴奏で、グノーのアベマリアをチェロ演奏しました。終わった後、私たちはこの大きなホールに誰ひとりいないような静けさの中に暫く身を置き、朝のテーゼの会は終わりました。

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評議委員会最終日11日の夜は、フィンドホーンに長年住み、エコビレッジに住んでいる評議員の一人の家で懇親会が催されました。その日はRogerの誕生日と重なり、途中でHappy Birthdayの歌が室内に響き渡る楽しい時間を夜を遅くまで過ごしました。そして、次回の評議員会で会いましょうとハグし、握手をして、すべてを終了しました。


翌日は、朝早く約半数の評議員は空港に向かい、あとの人たちはフィンドホーンの50回の発足記念の1週間になだれ込みました。
12日の月曜日から、いよいよ50th Birthday Weekが始まりました。
フィンドホーンに元住んでいたメンバー250人の人々が到着し、在住の130人の人たちと合わせて約380人の人たちで、フィンドホーンは溢れ返っていました。

私は昨夜の疲れがすっかり取れて、真っ暗な中で6時前には起床。体操を始め、7時15分に鳥が啼き始めたのを確かめてから、ヨガを始め、暖かいシャワーを浴びました。
日の出が8時16分とすると、フィンドホーンでは、小鳥が啼きだす前に1時間以上かかったのです。

この日から、朝の瞑想の会場はユニバーサルホールに変更され、8時25分にホールに行ってみたら、すでにドロシーさんは静かに座っていました。
ユニバーサルホールでの瞑想は、エネルギーの点で、サンクチュアリーとは大きな違いを体感しました。
瞑想が終わって、まだ座っているドロシーの前に行って、お礼の挨拶をしにいきましたら、 "Please come again soon"と言われました。これは、近いうちに「フィンドホーンに、またすぐ来るようにネ」と約束をした感じでした。

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さて、フィンドホーン訪問2つ目の目的は、11月から新しいリソース・パーソン(RPとはResource Personの略)のフォーカライザーに就任されたクリスティーン・ラインズさんと、打ち合わせをすることでした。
Christine Linesさんのことをお話したいと思います。

彼女が就任挨拶で書いた文章に、人を愛する溢れ出る力を感じ、私はお祝いのメールを送りました。するとすぐに返事が来たのです。何回かメールの交換を続けているうちに、彼女はこの仕事にとても情熱をもって挑み、毎週木曜日の午前11時には、パークのメイン・サンクチュアリーで、すべての国々に祈りを送ることをされていることを知りました。
Facebookでも友達になり、フィンドホーンに行った折は、一緒にRPの祈りの瞑想に参加したいと連絡をしたところ、私が滞在する9日の木曜日に、メイン・サンクチュアリーで行う世界のRPの祈りに誘ってくれました。そこで、初めてお会いすることができました。
クリスティーンさんのお名前は、「女性のキリスト」という意味もあり、とてもキュートで、また、彼女のお祈りはどういうお祈りか知りたいと思っていました。
彼女は短い瞑想のあと、RPのいる国をアルファベット順に、アルゼンチンからひとつずつ国名を読み始めたのです。読み上げがだんだん進み、ジャパンと日本の名前が読み上げられたとき、私は感動のあまり目から涙がどっと出てきましたが、流れるままにしておきました。きっとオリンピックなどで、日章旗が上がる時の感動と同じような感激なのかもしれないと思いました。そして瞑想をしてこのセレモニーが終わりました。

さてChristineさんとの打ち合わせは、12日午後2時ユニバーサルホールの中にあるBlue Angelで、コーヒーを飲みながら行われました。
ChristineさんとRPの活性化をどうするかの打ち合わせには、フィンドホーンに滞在していたRPの小池洋子さんに同席してもらいました。熱気を帯びたミーティングの1時間は、瞬く間に終わった感じがしました。

打ち合わせの内容は、日本人RPの活性化の方策として、

  1. フィンドホーンとの情報の流れを良くし、RP同士の活性化と繋がりを良くすること。
  2. ネットワークの能力のある日本人のRPの人数を増やすこと。
  3. これまでフィンドホーンを訪れた人たちに、灯台の役目をすること。
  4. 灯台つくりには、コンピューターを活用して、RP同士のネットワークを作ることが必要。
  5. フィンドホーンからの情報を、日本の皆さんに分り易い日本語で伝えること。

まずは、日本のRPの心のつながりを作り、活性化するということで意見が一致しました。
今日の打ち合わせを、帰国後にRPの皆さんに伝えることにしました。
フィンドホーン財団の成功を心から祈りながら、そのあと約1時間、洋子さんと日本人のRPを活性化する方法について、策を練りました。

打ち合わせが終わって、4時から、50th Birthday Weekのオリエンテーションの開催されている会場に入りました。
オリエンテーションの最後の場面で、Barbaraさんの要請で、私はパッヘルベルのカノンをチェロのソロで弾き、やがて皆はチェロの音楽に合わせ、セークレッド・ダンスを踊りはじめました。
踊りながら涙で目を赤くしていた人たちが、ダンスが終わった後で私に挨拶に来て、次から次にハグをしていました。

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この日から、私はフィンドホーンの外に住んでいる邦江GauntさんのBBに移りました。
本来はフィンドホーン在住の体験がないと参加できない、発足50周年の記念イベントに、評議員としての資格で許可をいただき、ユニバーサルホールで繰り広げられた催し物に参加することができました。


13日の夜は、邦江さんのBBにフィンドホーンに住む日本人が集まり、日本人会をしてくれました。またこの場所で、私はビデオ制作のインタービューも受けました。
フィンドホーン発足50周年の記念ビデオを作るそうです。

フィンドホーン滞在中、私は毎日テーゼと瞑想の会に出席し、夜はユニバーサルホールの催しに参加し、毎日たくさんの人たちと会うスケジュールをこなし、本当に忙しく動き回りました。

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58度近い高緯度のフィンドホーンは、11月中旬は、太陽が正午でも地平線から5度くらいの高さにしか上がらないため、日本の早朝の風景が夕方まで続き、3時半には真っ暗になっていました。そのため夜が長く、夜空には星がとても美しく輝き、北極星はほとんど真上に見えていました。私は一人で夜空を飽きるまで眺めながら、今フィンドホーンにいるという幸福感でいっぱいでした。


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15日、フィンドホーンを発つ日の朝は、パークで行われた朝のテーゼと瞑想に参加して、BarbaraさんやIanたちに、しばしのお別れの挨拶をしました。
そのあと、邦江さんは私をビーチに誘ってくれ、邦江さんのベンチに座って、寒い風に吹かれ、色々と語り合いました。
そしてフォレスの駅に向かい、邦江さんとお別れのハグをして、一人列車に乗り込み、たくさんの思い出を胸に、アバディーン空港に向かいました。

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振り返ってみると、実質8日間のフィンドホーン滞在は、あまりにも忙しく、次から次に出来事に出会いました。

帰国して、私がさらに元気になり、体力が回復していることに気が付きました。そして新しい扉が私に開いたように思えたのです。
1988年に初めて訪れ、帰国したらガンが消えていたことを、しきりと思い出させてくれた旅でもありした。


帰国して間もなく、21日夕は、サンフランシスコ在住の有子ガワーさんが里帰りされたことを機会に、東京で親しい友人たちが集まって、パーティが開かれました。
有子さんは、公認会計士で、また鍼灸師としても日本人町にクリニックを持ち、たくさんの人たちを癒しながら、一方では「サンフランシスコいすきあ」を拠点に、スーザン・オズボーンさんのオルカス島のワークショップを定期的に開催したり、日本人の方を招いて、講演会を主催するなど、色々と活躍されており、私の講演会を何度も開いてくださいました。
何より食事会に集まってこられた人たちの素晴らしさと、旧知の人との再会に感動し、また、新たにいただいたご縁に感謝でいっぱいでした。このご縁が、きっとまた次に何かをもたらしてくれることでしょう。
有子さん、本当にありがとう。

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25日は五井平和財団のフォーラムにお伺いしました。
今年のテーマは「幸せの価値観」というものでした。今年五井平和賞を受賞したのはローカリゼーションのパイオニアであるヘレナ・ノーバーグ・ホッジさんでした。


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スウェーデン生まれのヘレナさんは、世界に広がる地域化運動の草分けで、インドのラダック地方でのフィールドワークの話しを中心とした講演に、大変心惹かれました。
この活動を綴ったヘレナさんの著書『懐かしい未来 ラダックから学ぶ』(原題「ANCIENT FUTURE」)を邦訳した"懐かしい未来翻訳委員会"のまとめ役をしている、NPO法人懐かしい未来の鎌田陽司さんと、フォーラムの後のレセプションで初めてお会いしました。


「フィンドホーンへのいざない」を10年以上前に読んでくださったとのことで、「ここでお会いできるとは」と言ってくださいました。
ヘレナさんとお話しをしたときに、私がフィンドホーンの評議員をしていることを伝えると、「私は何度もフィンドホーンを訪れています。素晴らしいところですね。」とのお返事が返ってきて、私はさらに親近感を持ちました。


(署名)愛 心