
2017年10月の言葉−鮫島純子先生と講演会でご一緒しました

2日、サンフランシスコ在住でサンフランシスコ・イスキアを主催するガワ―有子さんが日本に来られましたので、有子さんを囲んで昼食会が開かれました。私も含め、裕子さんとご縁のある方々が集まりました。
これまでの裕子さんの活動の広さと深さが感じられるメンバーで私の友人や知人もたくさん来ておられました。
それぞれの方が自己紹介で、有子さんとのご縁を語っておられました。
長年マウントシャスタを皆さんに案内してきた高原操さんに、佐藤初女さんを紹介したことがありました。高原さんが、初女さんをサンフランシスコとシャスタに招く会を企画したとき、初女さんが裕子さんの家に泊まることになりました。鍼灸師である、裕子さんは、癒しを求める人々が周りに集まってくる状態でした。初女さんのイスキアにも似た活動をされていました。裕子さんは、初女さんに、サンフランシスコ・イスキアと名乗っていいでしょうかと、お願いしましたところ、どうぞ、ということになったので、以来その名称とともに、イスキアとして新しい活動をするようになりました。
日本から様々な方を招いて、講演会を主催するなど、サンフランシスコ近隣に住む日本の方々のために貢献されておられます。
この日の夜は、文京シビックホールでピアニストの藤井裕子さんとフルーティストの藤井香織さん姉妹を含む、様々なジャンルの音楽家によるコンサートが開かれました。
アコーディオンや、ビブラフォン、三味線の達人、楽器のバリエーションが多岐にわたり、一流のミュージシャンが、こんなにまで音楽を作り上げていることに感動し、大変楽しませていただきました。

3日から朝日カルチャーセンターで3か月の連続講座「意識の超越理論」の第1講が始まりました。毎期、同じテーマで継続していただいているこの講座は、いかに意識が大切なのか、私自身の学びと理解も期を追うごとに深くなっていくことに気づきます。それをどのように受講者の皆さんに還元することができるか、常に考えています。
受講者の皆さんが、講座を通して何かに気がつき、ご自分の意識の成長に役立ててくださればと思い、今期も努めたいと思いました。




10月8日、岐阜で長縄千鶴子さん主催の講演会があり、鮫島純子先生とご一緒に講演をさせていただきました。渋沢栄一翁の孫である鮫島先生とは初めてお会いしましたが、94歳を超えてますます元気に活躍される鮫島先生のお姿には驚きましたが、ご一緒できて大変嬉しく思いました。この出会いを私に作ってくれた主催の長縄千鶴子さんに心から感謝しています。




『何があってもありがとう』というご著書も有名な鮫島先生ですが、講演の中で振り込め詐欺にあった話をされていたのが、印象的でした。



私の講演は、「がんの治癒から得た智慧」というテーマで、智慧に焦点をあてながら、何が智慧なのか、についてお話しました。治癒に向けては、あらゆるものが全て繋がっているということ、自分が治るということは、からだの様々な要素が互いに協力しあって治っていくということ、自分が原因を作ってしまったこと、そして、ガンに愛を送るということにすべてが絞られた、ということをお伝えしました。

鮫島先生とは、講演会の前日に、東京から同じ新幹線に乗り移動することになっていました。名古屋で降りて、鮫島先生と二人で電車を乗り換え各務ヶ原まで移動しました。
鮫島先生から見れば、私はまだ若造かもしれませんが、主催の長縄さんは高齢者二人の移動を心配し、色々と細やかにお心をくだいてご配慮くださいました。
本当に何もかもがありがたく、感謝でいっぱいの講演旅行でした。
10日 池袋で杉浦貴之さんと「スマイル・スマイルワークショップ」をおこないました。いつも杉浦さんが声をかけてくださり、毎回、私達双方に縁ある皆さんが集まるアットホームなワークショップになります。杉浦さんとはお互いに音楽という共通点もあります。
この時も、チェロを持参していきました。杉浦さんは、シンガーソングライターとして、これまでたくさんの歌を作って歌ってきました。二人の自己紹介が終わった後、杉浦さんががんに対する色々な気づきについてお話をして、皆さんの気持ちを和らげる歌を歌ってくれました。私は80才を超えても元気で日の出を見ていることをお話しして、皆さんと一緒にセイクレッドダンスを踊りました。最初は硬い表情だった方も、時間と共にだんだん気持ちがほぐれて、和んでいるように見えました。午後からは、シェアを中心として、皆さんが自分の思っていることを分かち合ってくださいました。最後はみんなで歌を歌って終了しました。1日であっても、初対面のみなさんが、和気あいあいと心を開いて、帰路に就く様子がありました。
15日、福岡に行きました。福岡にある「がんを学ぶ〜青葉の会」の会長、松尾倶子さんが中心になって、昨年(2016年)12月に亡くなった安保徹先生を偲ぶ会が福岡市内で行われたためです。この会は「座談会 安保徹先生からの遺言」というものでした。
参加者がひとりづつ、15分時間をもらい、安保先生の思い出を語り繋いでいきました。


私は長野と新潟で安保先生と講演会で一緒になり、共にお酒を飲んだ時のことなどを話しました。お話をさせていただきながら、私は生かされているという気持ちを、あらためて味わっていました。安保先生の突然の訃報に、戦友を失ったような気持ちになったことを思い出しました。安保先生とは日本ウエラーザンウエル学会をはじめ、色々な機会を通じてご一緒させていただくなど、ご縁がありました。高い評価を得てこられた安保先生の大きなご実績を改めて感じ、お酒が大好きだった先生を偲びました。
17日はサントリーホールでクラリネット奏者の藤井一男先生が率いるNSO(Nonストリングオーケストラ)の演奏会を聴きに行きました。この日は、ニューヨークに住んでいるお嬢さんのフルーティスト藤井香織さんも加わり、モーツァルトのフルートの協奏曲をソロで演奏されました。
NSOは、オーケストラにコントラバスを一部加えただけの管楽器だけの編成です。
管楽器の演奏家は数が多いはずなのですが、オーケストラの中では表で演奏する数が少ない楽器であるため、演奏家の皆さんにとって、大いに励みになるのではないかと感じました。
長年にわたり、若い音楽家をたくさん育て大変なご実績を積んでこられた藤井一男先生ならではのお仕事と思い、大変敬服いたしました。
私とは思わぬご縁が繋がっていた音楽一家、藤井先生ファミリーのそれぞれのご活躍も、陰ながら応援しています。

24日 上野の国立博物館に「運慶展」を見に行きました。岐阜の長縄千鶴子さんのお誘いで、鮫島純子先生と、これまでの岐阜の講演で、お世話になった高家寺の北川宥智住職もご一緒でした。運慶の手になる仏像の目には放たれる光があるように感じました。私は思わず、手を広げてエネルギーを感じてみました。すると怪しいと思われるかと思いきや、周りにいた人たちで、私の真似をしたかたが出てきて、内心、驚きましたが、愉快でした。
仏像はそこに佇んで拝む私達に、生きる力を授けてくれるのです。たくさんの人が訪れていました。大変よい鑑賞の機会をいただき、お声をかけていただいた長縄さんには、またしても感謝の気持ちでいっぱいになりました。



公私ともに、盛りだくさんの10月が終わりました。

寺山心一翁
(文中の肩書や固有名詞などは、2017年10月時点のものです)